単純ヘルペスと妊娠出産
特に単純ヘルペスが原因の口唇ヘルペスや性器ヘルペスの再発を経験している場合、妊娠や出産に不安が伴う場合があるかと思います。もちろん再発に限らず、初めての感染でも危険性が伴います。
一番の影響は当然ながら赤ちゃんへの影響です。免疫力が弱い生まれたての赤ちゃんですから、ヘルペスに感染してしまうと全身へ症状が広がってしまい、重篤な症状を引き起こしてしまう可能性が高くなってしまいます。もし治療を行わなかった場合の致死率は8~9割と非常に高い値を示します。
妊娠中の初期~中期に母体がヘルペスにかかった場合には、おなかの赤ちゃんに感染が及ぶことは、ほとんどありません。本当に気をつけなくてはならないのは妊娠後期から出産までの期間です。この期間にヘルペスにかかってしまうと、赤ちゃんへの感染してしまう危険性が高いため、一般的に帝王切開が行われます。
気をつけておかなくてはならないのは、妊娠から出産までの期間だけではありません。ヘルペスは家族間での感染が非常に多く見受けられる感染症です。生まれてきてからもヘルペスが赤ちゃんにうつらないようにキスをしないこと、赤ちゃんと触れ合う時には、事前にきちんと手を洗うことは最低限必要なことです。
妊娠する予定がある方は、ヘルペスの再発が長い期間起こっていなかったとしても、婦人科に相談して適切なアドバイスをいただくようにおすすめいたします。