性器ヘルペスはエイズウイルスの感染リスクを高める
性器ヘルペスとHIVは全く別のウイルス感染症なのですが、性器ヘルペスに感染、発病を繰り返すことにより、HIVに感染してしまうリスクが高くなってしまいます。原因は性器ヘルペスが何度も再発を繰り返しやすい感染症であることにあります。
性器ヘルペスを繰り返し発症することによって、粘膜に傷やただれが生じたりします。皮膚は弱まってしまいますから、ほかの感染症に対しても防御する力が弱くなってしまいます。極端な表現をすれば無防備な状態という言葉になります。
ただし、感染リスクが高くなってしまうのは、なにもエイズウイルス(HIV感染)だけではありません。ただれなどの粘膜・肌の状態に起因するのですから、ほかのウイルスに対しても同様に感染のリスクが高くなります。しかし、一番リスクが高いのは、やはりエイズウイルスに感染してしまうことです。
掲示板などをのぞいてみると、「性器ヘルペスにかかったということはHIVに感染したということ?」などという質問が見受けられます。これは先に書いたように全くちがう疾患ですから当然まちがいです。性器ヘルペス=HIVではありません。
むやみに怖がる必要はありませんが、性器ヘルペスの再発はヘルペスのみならず、ほかの疾患にもかかりやすくなってしまうリスクがあることを認識しておく必要があります。