アトピー性皮膚炎と口唇ヘルペス
アトピー性皮膚炎は痒みを伴う湿疹が主な症状の疾患です。体質的にはアレルギーを起こしやすい体質であったり、外部刺激に反応しやすい敏感な皮膚であることが、アトピー性皮膚炎の要因になります。
アトピー性皮膚炎で肌の免疫が落ちているところへ、口唇ヘルペスなどを発症してしまうと、ウイルスは口の中や顔などあちこちに広がりやすく、時に重症化してしまうことがあります。
特に初めて口唇ヘルペスを発症した場合には、アトピー性皮膚炎で皮膚のバリア機能が低下していることにより、ヘルペスの症状が顔全体や体全体に広がるカポジ水痘様発疹症といわれる症状を呈する可能性があります。
重症の場合には入院加療の必要性もありますので、アトピー性皮膚炎を患っていらっしゃる方は、周りに感染者がいたらヘルペスがうつらないように気をつけ、肌の保湿を積極的に行うことや、なるべく紫外線にあたらないなどにも気をつけておく必要があります。
ヘルペスの症状がでていたとしても、アトピー性皮膚炎から起こっている症状ではと勘違いすることもあり、そのまま放置してしまい重症化することもあります。「口唇ヘルペスの症状かな?」と思ったら、自分では判断せず皮膚科を早めに受診することが重要です。